食べ過ぎ注意!~生姜編~
世間一般の健康法といつも逆のことばっかり掲載している当ブログですが、今日は生姜の危険性について掲載してみようかと思います。
今や体にいいものの代表格的な扱いを受けている生姜さんですが、実は食べ過ぎちゃうと具合が悪いんです。
先にお断りしておきますが、以下の記載は様々な東洋医学の文献を参考にしております。私の体験や経験則での意見ではありませんのであしからず。
生姜は薬味や香料として食のアクセントになる非常に優秀な食材です。漢方薬でも生薬として使用されており、安全な印象があります。
テレビなどで紹介されている生姜の効能でよく聞くのは
・身体を温める
・血流を良くする
・ダイエット効果
このあたりでしょうか?
確かにそういった効果はあるものだと思いますし、少量であればそういった恩恵も受けられるのでしょうが、食べ過ぎると問題が起こります。最近は「大は小を兼ねる」の精神なのか、過剰な摂取が目立つような気がします。
生姜の漢方薬における働きは気血を体表に巡らせるというものです。
体表に気血を巡らせるため、血行は良くなりますし、身体も温かくなります。
これだけ聞くとすごく良さそうに見えますが、食べ過ぎると問題が起こります。
まず、体表にばかり気血を巡らせすぎるとやがて気血は発散に傾き、身体に必要な気血が外に漏れ出してしまいます。過剰な発散の結果、発汗が起こります。以前も述べましたが、発汗は身体を冷やそうとする反応です。温めたくてたくさん食べると、このように逆の反応が起こってしまいます。
さらに、温めすぎるとのぼせてきます。のぼせると顔ばっかり熱くなり、手足、特に足は冷えてきます。
熱には上に登る性質があります。古いお風呂なんかがそうですが、温めても上の方ばっかり熱くて、底の方は冷たい、なんていう状態が身体でも起こります。
温めたいからといって冷え性対策でたくさん食べても、足は温まりません。どころか、顔の方ばかり熱が集中し足は冷えてきますのでご注意ください。
さらに、体内の気血には限りがあります。あまり気血を体表にばかり巡らせると内臓への流量が足りなくなってしまいます。要は内蔵で貧血が起こってしまうのです。
さて、ダイエット効果はどうでしょう?
たくさん食べて熱を過剰にもたせると可能ではあると思います。過度の熱によって自らの身体を焼くことで体重面では痩せたように感じると思いますが、健康面ではかなり危ない状態だと思います。
焼肉でお肉を焼きすぎた時にお肉が小さくなるようなイメージを持っていただけたらいいのではないでしょうか。痩せるというより「やつれる」という感じで、決して健康的な痩せ方はしませんし、ダイエット効果のメリットを上回るデメリットを身体は受けることになるでしょう。
また、夏に食べ過ぎると翌春に目を病むという一文も医学書にあります。
ただでさえ暑くて発汗量が増える夏にさらに発汗量を増やすことになってしまいます。汗は出処を辿っていくと血管に及びます。汗は血を消費してしまうのです。目というものはその機能に大量に血を使用します。発汗により血を損なうと目を患ってしまいます。
必ず目に症状が出るということではないと思うのですが、目のように血を大量に使用する器官に症状が出やすいということです。
生姜の過剰摂取の危険性、感じていただけましたでしょうか?
薬味として使用したり、生姜焼きなどで食べたりする分には問題ないと思いますが、健康に!と思ってたくさん食べている方はその量に注意していただいた方がいいかもしれませんね。
ちなみに、漢方薬で使用する生姜の量は多くても4g程度。非常に少量ですよね。
お薬として使用する量がこれくらいです。
一般的なお薬も用法用量を守らないと副作用などで大変な目に合いますよね。
この程度で体調に変化を与えられるものなのですから、当然摂り過ぎには注意が必要だということは火を見るより明らかですよね。