温めすぎにご用心3 がん治療編

最近の流行りに逆行し温めすぎに注意を促し続けている当院ですが、先日患者様からご質問いただいたのでその内容を。

 

温めすぎにご用心は既に2回、別の論点から投稿していますので、今回が3つ目の掲載になります。

 

過去の記事は下のリンクからどうぞ。

 

温めすぎにご用心

温めすぐにご用心2 子どもの養生

 

患者様の質問の内容はこのようなものでした。

 

「そうは言っても、ガンみたいな大きい病気の人は温めなきゃいけないんでしょ?体温の低い人がガンになりやすいって聞いたし。」

 

がん患者への民間療法やらでやたらと温熱療法がもてはやされています。

 

がん細胞は42度以上で死滅しやすいだの、副交感神経優位になると免疫細胞の働きが良くなるからだの。

 

 

 

いろいろな理屈はあるようですが・・・

 

そもそも、東洋医学的に、がんは血の不足の極みのような状態です。

 

人間、温め過ぎて体温が上がると汗をかき、体温を下げようとします。

 

そして、発汗は血を消費して行われます。 ※詳しくは上のリンクから

 

汗をかいた分血を損ない、ただでさえ血が不足しているのに、その状態をより加速させます。

 

ですので、発汗を伴うような温熱療法は温めすぎにあたります。

 

温めすぎによる発汗で血の不足は加速します。

 

がんは血の不足の極みのような状態です。

 

そんな状態で血をより失ってしまうのは果たしていいことでしょうか?

 

温めること全てを否定するつもりはありませんが、安易に温めすぎることによりこういったリスクがあることは知っておいていただいた方がいいと思います。

 

特に、重大な疾患をお持ちの方は。

 

半身浴やサウナ、お灸などの温熱刺激はリスクの伴うものであるという認識が必要なはずなのですが、テレビや本、ネット記事で安易に紹介されすぎな気がします。

 

確かに、半身浴は浴槽があれば家庭でも安易に行えますし、お灸も薬局に行けば医療系の免許がなくても簡単に手に入ります。

 

お手軽で費用もさほどかからないので誰でも手を出しやすいものではあります。

 

だからこそ、こういった認識を広める必要があると思うのですが・・・

 

 

 

さて、温熱療法支持者の方はそろそろブラウザの戻るを押していただいた方がいいかもですね。スマホで閲覧して頂いてる場合はスワイプ操作で前の画面へお戻りください笑。

 

そもそも

 

の話になります。

 

否定しないとか言ってたのに、読み方によっては全否定に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

ご了承の上、以下にお進みください。

 

 

そもそも!です。

 

体温を「上げる」のがいいことではないのです。

 

体温が「上がる」のがいいことなのです。

 

無理矢理体温を上げたところで、その体温を維持できる体質や体調でなければ意味がないのです。

 

自然と体温が上がってくるような体質改善をすることが大事なのです。

 

また、温めることで副交感神経が優位になって免疫の働きが良くなる!という話も見たことがありますが、これも逆です。

 

副交感神経優位になることで体温が上がるのです。

 

体温を上げることが副交感神経優位になるのであれば、スポーツマンが行うウォーミングアップは全否定ですよね。

 

身体を動かしたり、外部からの刺激で体温を必要以上に無理矢理上げることは身体にとってストレスですので、交感神経優位になるはずです。

※ だからって寒いところにいるといいのかというとそれも違いますよ。季節に応じた気温が一番です。

 

 

過去の記事で何度も書いていますが、大事なことなので何回も書きます。何度でも書きます。

 

人間にはホメオスタシスがあります。

 

日本語訳すると「恒常性」といって「一定を保つ性質」が人体には備わっています。

 

温めすぎると元に戻そうとして身体は冷やす方向にシフトしてしまいます。

 

なので、温めようと室温を上げたり、長風呂してみたり、たくさんお灸したり、サウナに入ったところで、身体は発汗することで結局は体温を元の温度まで戻します。

(戻らなくなっているならそれはそれでヤバイ状態です。体温を下げるための汗が出ていない=もう発汗に回せる血が無い)

 

人間として生まれてきた以上、このホメオスタシスから逃れることはできません。

 

ですから、外部からの温熱刺激が強ければ強いほど、身体はより強力に冷やそうとします。

 

これでは本末転倒なのです。

 

ネットの記事や本の中に出てくる温熱療法がうまくいったガンからの生還者の方の話も、よくよく読むと温熱療法以外にも体質改善のために生活習慣の改善を行っています。

 

食生活の改善、早寝早起き、仕事や人間関係を見直したり、中には環境を変えるために引っ越したり・・・と、かなり高いレベルで行われています。

 

そのため、体質が改善され救われたのです。

 

これが根本です。主従で言うところの主です。

 

なんにせよ、温熱療法が主ではありません。いろいろ実践していた中の一つには含まれるのかもしれませんが。

 

一番大事なのは、「体質を変える」ことで「自然に体温が上がる」ことが大事なんです。

 

外からの刺激で体温を無理矢理上げることは体質改善にはなりえません。

 

では、その体質改善の方法は?というと、もうこれは当たり前のことしかありません。

 

 

早寝早起き。

 

野菜中心のバランスが取れた食事。

 

禁酒・禁煙、あるいは量をぐっと減らす。

 

リラックスできる環境。

 

 

 

突然当たり前すぎる内容で拍子抜けかもしれませんが、これ、ちゃんと毎日できますか?

 

当たり前のことが大事で、わかっているけど難しいものです。

 

以上のこと以外になると専門的な知識が必要です。

 

その人にあった食べ物や治療など、それらは専門家に聞くのが一番です。

 

例えば、当院であれば鍼治療や食養生のお話ができて、サプリメントとホルミシスの紹介が可能です。

 

 

最後、少し話が脱線しましたが、温熱療法のやりすぎにはくれぐれもご注意頂きたいと思います。

 

汗=血

 

これ、ぜひ覚えておいてくださいね。