過度な温活に物申す
患者様に相談をいただき、今日のブログテーマの掲載を決めました。
相談内容は以下のようなもの。
「熱心に温活している友人がいて、岩盤浴に誘われて行ってきました。終わってすぐはすっきりしたような気がしたのですが、その爽快感も直後だけで、それから1週間くらいすごく体がだるくて。友人には繰り返していけばもっと良くなるって言われてるんですが、どうもしっくりこなくて。友人も温活を始める以前の方が顔色も良かったように思えてしまって。続けてもいいのですか?」
温めすぎることのデメリットは何度も掲載していますが、最近輪をかけて温活とか温める健康法がブームになっているので、再度同じようなテーマを。
先に断っておきますが、温活がダメなわけではないのであしからず。
過度な温活に問題があるだけですからね。
このブログでは何度も繰り返しになりますが、発汗は自律神経が身体を冷やそうとしている反応です。
過度な温活で汗をダラダラかくような状態まで温めると、それはもはや温め過ぎて自律神経は冷やす方向にシフトチェンジしてしまっています。
気持ちは温めようとしていますが、体の反応的には一生懸命冷やそうとしていることにほかなりません。
まして、梅雨入りしてジメジメと蒸し暑く、ただでさえ発汗量の増えるこれからの時期に必要以上に汗をかいていると冬場、もっと寒さを感じやすくなります。
発汗しない程度の体に優しい温活を心がけてください。
また、発汗はデトックスにはなりません。デトックスは大小便で行うものです。
汗は血液由来です。汗は色のついていない血液だと思って頂ければ十分です。
ですので、過度な発汗は血を損ないます。
色のついていない血をだらだらと垂れ流す状況をデトックスと言えるでしょうか?
ただの大量出血です。
質問をくださった患者様は岩盤浴で大量に発汗したため、貧血のような状態になり、しばらく体がだるかったのでしょう。
まさに血が損なわれた状態。
続けると楽になるというご友人の言葉も間違ってはいないでしょう。
楽になるというより慣れるのが一つ。
もう一つが気血の量のバランスが崩れ、空元気のような状態を強制的に作り出してしまうというのがもう一つ。
それをさらに繰り返していくと、汗の元である血が極端に少なくなってしまい、身体を冷やす能力が著しく低下し体温は上がります。
しかし、それは温まったというより熱を持ってしまった状態。
オーバーヒート寸前のような体温の上がり方です。これでは健康的とは言えません。
同じことの繰り返しになりますが、過度に温めるようなことをしてはいけません。
温める生活というより、冷やさない生活を心がけていただきたいと思います。